あけましておめでとうございます
 新しい年を迎えました。特におめでたいことはないのですが、それでも元旦は新しい気分になります。やはり日本人なのでしょうね。
 今年は1月末で70歳になります。60歳から使っている10年日記がお終いになったので、また新しい10年日記をつけ始めました。5年日記にするか迷ったのですが、80歳までは頑張ろうと10年日記を買いました。手賀沼通信もあと10年続けられればと思っています。

小倉百人一首

 今月はお正月にちなんで百人一首を取り上げました。私の子供の頃、かるた取りはお正月の定番の遊びでした。最近はあまりはやらないかもしれませんが、思い出をかき立ててみようと思います。これも100へのこだわりかもしれません。
小倉百人一首
番号詠み人
(あき)()のかりほの(いほ)(とま)をあらみわが衣手(ころもで)(つゆ)にぬれつつ天智天皇
(はる)すぎて(なつ)()にけらし白妙(しろたへ)(ころも)ほすてふ(あま)香具山(かぐやま)持統天皇
あしひきの山鳥(やまどり)()のしだり()のながながし()をひとりかも()柿本人麻呂
田子(たご)(うら)にうち()でて()れば白妙(しろたへ)富士(ふじ)高嶺(たかね)(ゆき)()りつつ山部赤人
奥山(おくやま)にもみぢ()()()鹿(しか)(こえ)きくときぞ(あき)はかなしき猿丸大夫
(かささぎ)(わた)せる(はし)におく(しも)(しろ)きをみれば()()けにける中納言家持
(あま)(はら)ふりさけみれば春日(かすが)なる三笠(みかさ)(やま)()でし(つき)かも阿倍仲麿
わが(いほ)(みやこ)のたつみしかぞすむ()をうぢ(やま)(ひと)はいふなり喜撰法師
(はな)(いろ)はうつりにけりないたづらに(わが)身世(みよ)にふるながめせしまに小野小町
10これやこの()くも(かへ)るも(わか)れては()るも()らぬも逢坂(あふさか)(せき)蝉丸
11わたの(はら)八十島(やそしま)かけてこぎ()でぬと(ひと)には()げよ海人(あま)のつりふね参議 篁
12(あま)(かぜ)(くも)のかよひ路吹(じふ)きとぢよ乙女(をとめ)姿(すがた)しばしとどめむ僧正遍昭
13筑波(つくば)()のみねより()つるみなの(がは)(こひ)ぞつもりて(ふち)となりぬる陽成院
14みちのくのしのぶもぢずり(たれ)ゆゑに(みだ)れそめにし(われ)ならなくに河原左大臣
15(きみ)がため(はる)()()でて若菜(わかな)()むわが衣手(ころもで)(ゆき)()りつつ光孝天皇
16()(わか)れいなばの(やま)(みね)()ふるまつとしきかば今帰(いまかえ)りこむ中納言行平
17ちはやぶる神代(かみよ)もきかず龍田川(たつたがは)からくれなゐに(みず)くくるとは在原業平朝臣
18(すみ)()(きし)()(なみ)よるさへや(ゆめ)のかよひ()ひとめよくらむ藤原敏行朝臣
19難波潟(なにはがた)みじかき(あし)のふしの()()はでこの()をすぐしてよとや伊勢
20わびぬれば(いま)はたおなじ難波(なには)なるみをつくしても()はむとぞ(おも)元良親王
21いま()むといひしばかりに長月(ながつき)有明(ありあけ)(つき)()ちいでつるかな素性法師
22()くからに(あき)草木(くさき)のしをるればむべ山風(やまかぜ)をあらしといふらむ文屋康秀
23(つき)()ればちぢに(もの)こそかなしけれわが()ひとつの(あき)にはあらねど大江千里
24このたびは(ぬさ)もとりあへず手向(たむけ)(やま)もみぢの(にしき)(かみ)のまにまに菅家
25()にし()はば逢坂(あふさか)(やま)のさねかづら(ひと)()られでくるよしもがな三条右大臣
26小倉山(をぐらやま)(みね)のもみぢ()こころあらばいまひとたびのみゆき()たなむ貞信公
27みかの(はら)わきて(なが)るるいづみ(がは)いつみきとてか(こひ)しかるらむ中納言兼輔
28山里(やまさと)(ふゆ)ぞさびしさまさりける人目(ひとめ)(くさ)もかれぬと(おも)へば源宗千朝臣
29(こころ)あてに()らばや()らむ初霜(はつしも)のおきまどはせる白菊(しらぎく)(はな)凡河内躬恒
30有明(ありあけ)のつれなく()えし(わか)れより(あかつき)ばかり()きものはなし壬生忠岑
31(あさ)ぼらけ有明(ありあけ)(つき)()るまでに吉野(よしの)(さと)にふれる白雪(しらゆき)坂上是則
32山川(やまがは)(かぜ)のかけたるしがらみは(なが)れもあへぬ紅葉(もみぢ)なりけり春道列樹
33ひさかたの(ひかり)のどけき(はる)()にしづごころなく(はな)()るらむ紀友則
34(たれ)をかも()(ひと)にせむ高砂(たかさご)(まつ)(むかし)(とも)ならなくに藤原興風
35(ひと)はいさ(こころ)もしらずふるさとは(はな)(むかし)()ににほひける紀貫之
36(なつ)()はまだ(よひ)ながら()けぬるを(くも)のいづこに月宿(つきやど)るらむ清原深養父
37白露(しらつゆ)(かぜ)()きしく(あき)()はつらぬきとめぬ(たま)()りける文屋朝康
38(わす)らるる()をば(おも)はず(ちか)ひてし(ひと)のいのちの()しくもあるかな右近
39浅茅(あさぢ)()小野(おの)篠原(しのはら)しのぶれどあまりてなどか(ひと)(こひ)しき参議 等
40しのぶれど(いろ)()でにけりわが(こひ)はものや(おも)ふと(ひと)()ふまで平兼盛
41(こひ)すてふわが()はまだき()ちにけり(ひと)()れずこそ(おも)ひそめしか壬生忠見
42(ちぎ)りきなかたみに(そで)をしぼりつつ(すゑ)松山浪(まつやまなみ)こさじとは清原元輔
43()()ての(のち)のこころにくらぶれば(むかし)はものを(おも)はざりけり権中納言敦忠
44()ふことの()えてしなくはなかなかに(ひと)をも()をもうらみざらまし中納言朝忠
45あはれともいふべき(ひと)(おも)ほえで()のいたづらになりぬべきかな謙徳公
46由良(ゆら)()(わた)舟人(ふなびと)かぢを()えゆくへも()らぬ(こひ)のみちかな曽禰好忠
47八重(やへ)(むぐら)しげれる宿(やど)のさびしきに(ひと)こそ()えね(あき)()にけり恵慶法師
48(かぜ)をいたみ(いわ)うつ(なみ)のおのれのみ(くだ)けてものを(おも)ふころかな源重之
49みかきもり衛士(えじ)のたく()(よる)()(ひる)()えつつものをこそ(おも)大中臣能宣朝臣
50(きみ)がため()しからざりしいのちさへ(なが)くもがなと(おも)ひけるかな藤原義孝
51かくとだにえやはいふきのさしも(くさ)さしも()らじな()ゆる(おも)ひを藤原実方朝臣
52()けぬれば()るるものとは()りながらなほうらめしき(あさ)ぼらけかな藤原道信朝臣
53(なげ)きつつひとり()()()くるまはいかに(ひさ)しきものとかは()右大将道綱母
54(わす)れじの行末(ゆくすえ)まではかたければ今日(けふ)をかぎりの(いのち)ともがな儀同三司母
55(たき)(おと)()えて(ひさ)しくなりぬれど()こそ(なが)れてなほ(きこ)えけれ大納言公任
56あらざらむこの()のほかの(おも)()にいまひとたびのあふこともがな和泉式部
57めぐりあひて()しやそれとも()かぬまに(くも)がくれにし夜半(よは)月影(つきかげ)紫式部
58有馬山(ありまやま)ゐなのささ原風(はらかぜ)()けばいでそよ(ひと)(わす)れやはする大弐三位
59やすらはで()なましものをさ()ふけて(かたぶ)くまでの(つき)()しかな赤染衛門
60大江山(おほえやま)いく()(みち)(とお)ければまだふみも()(あま)橋立(はしだて)小式部内侍
61いにしへの奈良(なら)(みやこ)八重(やへ)(ざくら)けふ九重(ここのへ)ににほひぬるかな伊勢大輔
62()をこめて(とり)のそら()ははかるとも()逢坂(あふさか)(せき)はゆるさじ清少納言
63(いま)はただ(おも)()えなむとばかりを(ひと)づてならでいふよしもがな左京大夫道雅
64(あさ)ぼらけ宇治(うぢ)川霧(かはぎり)たえだえにあらはれわたる瀬々(せぜ)綱代(あじろ)()権中納言定頼
65(うら)みわびほさぬ(そで)だにあるものを(こひ)()ちなむ()こそ()しけれ相模
66もろともにあはれと(おも)山桜(やまざくら))(はな)よりほかに()(ひと)もなし大僧正行尊
67(はる)()(ゆめ)ばかりなる手枕(たまくら)にかひなく()たむ()こそ()しけれ周防内侍
68(こころ)にもあらでうき()にながらへば(こひ)しかるべき夜半(よは)(つき)かな三条院
69あらし()三室(みむろ)(やま)のもみぢ()龍田(たつた)(かは)(にしき)なりけり能因法師
70さびしさに宿(やど)()()でてながむればいづこも(おな)(あき)夕暮(ゆふぐれ)良暹法師
71(ゆふ)されば門田(かどた)稲葉(いなば)おとづれて(あし)のまろ()秋風(あきかぜ)()大納言経信
72(おと)にきく高師(たかし)(はま)のあだ(なみ)はかけじや(そで)のぬれもこそすれ祐子内親王家紀伊
73高砂(たかさご)尾上(おのへ)(さくら)()きにけり外山(とやま)(かすみ)()たずもあらなむ前中納言匡房
74()かりける(ひと)初瀬(はつせ)(やま)おろしはげしかれとは(いの)らぬものを源俊頼朝臣
75(ちぎ)りおきしさせもが(つゆ)(いのち)にてあはれことしの(あき)もいぬめり藤原基俊
76わたの(はら)こぎ()でて()ればひさかたの雲居(くもゐ)にまがふ(おき)つしら(なみ)法性寺入道前関白太政大臣
77()をはやみ(いわ)にせかるる滝川(たきがは)のわれても(すゑ)()はむとぞ(おも)崇徳院
78淡路島(あはぢしま)かよふ千鳥(ちどり)のなく(こえ)幾夜(いくよ)ねざめぬ須磨(すま)関守(せきもり)源兼昌
79秋風(あきかぜ)にたなびく(くも)()えまよりもれ()づる(つき)(かげ)のさやけさ左京大夫顕輔
80(なが)からむ(こころ)()らず黒髪(くろかみ)のみだれて今朝(けさ)はものをこそ(おも)待賢門院堀河
81ほととぎす()きつる(かた)をながむればただ有明(ありあけ)(つき)(のこ)れる後徳大寺左大臣
82(おも)ひわびさてもいのちはあるものを()きに()えぬは(なみだ)なりけり道因法師
83()(なか)(みち)こそなけれ(おも)()(やま)(おく)にも鹿(しか)()くなる皇太后宮大夫俊成
84ながらへばまたこの(ころ)やしのばれむ()しと()()ぞいまは(こひ)しき藤原清輔朝臣
85()もすがらもの(おも)ふころは()けやらで(ねや)のひまさへつれなかりけり俊恵法師
86なげけとて(つき)やはものを(おも)はするかこち(かお)なるわが(なみだ)かな西行法師
87村雨(むらさめ)(つゆ)もまだひぬまきの()(きり)たちのぼる(あき)夕暮(ゆふぐれ)寂蓮法師
88難波(なには)()(あし)のかりねのひとよゆゑみをつくしてや(こひ)ひわたるべき皇嘉門院別当
89(たま)()()えなば()えねながらへば(しの)ぶることの(よわ)りもぞする式子内親王
90()せばやな雄島(をじま)のあまの(そで)だにも()れにぞ()れし(いろ)はかはらず殷富門院大輔
91きりぎりす()くや(しも)()のさむしろに(ころも)(かた)()きひとりかも()後京極摂政前太政大臣
92わが(そで)(しお)()()えぬ(おき)(いし)(ひと)こそ()らぬ(かわ)くまもなし二条院讃岐
93()(なか)(つね)にもがもな(なぎさ)こぐあまの小船(をぶね)(つな)()かなしも鎌倉右大臣
94吉野(よしの)(やま)秋風(あきかぜ)()ふけてふるさと(さむ)(ころも)うつなり参議雅経
95おほけなくうき()(たみ)におほふかなわが()(そま)にすみぞめの(そで)前大僧正慈円
96(はな)さそふあらしの(にわ)(ゆき)ならでふりゆくものはわが()なりけり入道前太政大臣
97こぬ(ひと)をまつほの(うら)(ゆふ)なぎに()くや藻塩(もしほ)()もこがれつつ権中納言定家
98(かぜ)そよぐならの小川(をがわ)夕暮(ゆふぐれ)はみそぎぞ(なつ)のしるしなりける従二位家隆
99(ひと)もをし(ひと)もうらめしあぢきなく()(おも)ふゆゑにもの(おも)()後鳥羽院
100ももしきや(ふる)(のき)()のしのぶにもなほあまりある(むかし)なりけり順徳院
    「百人一首」吉原幸子(平凡社)による

百人一首の分析

 百人一首を分析してみました。「テーマ」「身分」「時代」を見てみましょう。(「小倉百人一首」鈴木知太郎著「桜楓社出版」から引用)。ごぞんじ鎌倉時代中期、藤原定家によって選ばれた100首です。
 
テーマ 身分
テーマ歌数性別 性別身分
四季(32) 男性(79)天皇
親王
官人58
僧侶13
1616 女性(21)女帝
内親王
女房17
時代
時代人数
別離  
万葉集時代
雑の部2016 六歌仙時代1112
古今集時代1920
4329 後撰集以後
千載集までの時代
321446
14 新古今集時代1216
 100 100  7921100

 スペースの関係で出典とテーマを組み合わせた表は載せられませんでしたが、出典の歌集だけお知らせします。
 古今集から24首、後撰集から7首、拾遺集から11首、後拾遺集から14首、金葉集から5首、詞歌集から5首、千載集から14首、新古今集から14首、新勅撰集から4首、続後撰集から2首の合計100首です。
 テーマでは恋の歌が圧倒的に多く、次は四季で秋の歌ですね。読み人では官人です。官人は公家のことでしょうか。時代は平安時代末期の歌が一番多く集められています。

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