今月は7月から8月にかけての2つの体験と先月号の間違いの訂正です。

中国に頼りきりのパソコン事情

 平成20年7月9日にノートパソコンを購入しました。そのときの経験から今のパソコン業界は中国に頼りきりということを痛感しました。発注から稼動するまでをまとめてみました。

1.使用中のパソコンが遅くなった
 私が現在使用しているパソコンは、2002年11月に購入したIBM Net Vista 2556−2BJのデスクトップです。速度Celeron1.3GH、メモリー256MB、ディスク容量60GB、17インチの液晶ディスプレイつきで、151,800円でした。ソフトはWINDOWS XP−SP2です。
 最近になって速度が遅くなりました。特にノートンのアンチウィルスを最新版に更新してからあまりの遅さにいらいらするようになりました。電源を入れてデスクトップのアイコンが出てくるまでに5分くらいかかります。Internet ExplorerやOutlook Expressのアイコンを押して画面が出るまでにさらに数分かかります。キーに対する反応も遅く故障と間違えることもあります。ディスクのクリーンアップをしても速くなりません。新しいパソコンがほしくなりました。
 購入してから6年近くたつので、そろそろ替え時ということもありました。
 今のパソコンの後継機種にはやはりデスクトップパソコンしかありません。目の悪い私には、手賀沼通信やブログやホームページを書き込むため、大きな画面のモニターが必要です。ノートブックパソコンでは目に負担がかかります。しかし故障したわけでない今のパソコンを捨てるには忍びない思いです。そこで購入する機種を補助的に使て持ち運びのできるノートブックパソコンにすることにしました。私にとっては初めてのノート型パソコンです。
 ちょうど熱い夏の盛りで、クーラーの効いたリビングルームに持って行って使うことができ、依頼されていた講演にも持参することができると考えました。

2.デルのパソコンを購入
 今まで4台のパソコンを使いましたがすべてIBM製でした。妻と長男に買った分を含めると6台のIBMパソコンを購入したことになります。
 IBM社は2005年にパソコン部門を中国の大手メーカーのレノボ社に売却しました。レノボは引き続きIBMのTHINK PADのブランドでノートパソコンを製造しています。
 ところが先日のNHKのテレビ番組で、レノボの責任者が3年たったらIBMのブランドと縁を切るようなことを言っていました。そうなるとレノボは完全な中国製になります。
 中国名のブランドのパソコンを買うのは抵抗があります。開発や設計まで中国で行う中国名のパソコンは本当に信頼できるのかと感じているからです。中国産の食品に信頼が置けないのと同じ感覚です。
 7月8日の読売新聞にアメリカのデル社のパソコン販売の全面広告が出ていました。デルは原則としてパソコンをパソコンショップや大型販売店の店頭では販売していません。新聞広告やインターネットによる販売が中心です。
 早速指定の電話番号に電話してみました。声のきれいな女性が出てきましたが、言葉がちょっと変です。どこで受け付けているかと聞いたところ、「中国の大連です」という返事が返ってきました。中国は人件費が安く、しかも優秀な人材が豊富なのでコールセンターを中国に置く会社が多いようです。特に中国東北地方は日本語を勉強する若い人が多いのだそうです。
 いくつか標準装置以外の注文を確認したところ、問題なく受け付けられることが分かったので、翌日再度電話してオーダーしました。
 そして10日後に下記の製品が届きました。
 DELL Vostro 1310
 ・13.3インチ液晶ディスプレイ
 ・インテル Celeron 550プロセッサー 2GHz
 ・2GB メモリー
 ・160GB HDD
 ・無線LAN
 ・WINDOWS XP−SP2
 新聞広告では59,800円でしたが、無線LANやWINDOWS XPなどをつけたため、配送料を含めて66,805円になりました。昨年購入したレノボ社製の妻のパソコンが、同じような性能で社員割引でも91,875円でしたので、かなり安くなっていました。WINDOWSは、将来Vistaに変更できるよう、VistaのDVDがついています。
 製品の裏を見ると、Made in Chinaとありました。付属品も日本語のマニュアルもすべて中国製でした。
 アメリカのデル社のパソコンも結局は中国製でした。

3.トラブル解決も中国
 パソコンのセットアップを始めましたが、無線LANがうまくつながりません。デル社の製品には24時間365日テクニカル電話サポート(Eメールサポートつき)がついています。
 早速マニュアルに出ていたテクニカルサポートセンターに電話しました。メーカーのサポートセンターは繋がりにくいのが定評になっています。デルのサポートセンターもしばらく待たされましたが、無料電話でも待っていれば確実に繋がります。合計3度電話しましたが、それほどいらいらすることはありませんでした。
 驚いたのはテクニカルサポートセンターも中国大連にあったことです。聞こえてきたのはやはりちょっと変な日本語でした。
 3回のやりとりで、パソコン内にはインテルのワイアレスネットワークコネクション装置が入っていますが、そのコントロールをインテルに任せるとうまく行かず、マイクロソフトのWINDOWSに任せるとうまく作動することが分かりました。3度とも別の人でしたが、中国のサポートセンターの若い社員の応対には、日本語がやや変というところを除いては満足できました。
 日本のパソコン市場は製造も販売もアフターサービスも中国に頼り切っているような感じがしました。悔しい限りですが、この価格を日本で実現することは難しいのでしょう。
 中国でも人件費が上がり続けていますが、当面はこの状態が続くと感じています。

5回目のポケモンスタンプラリー参加

 長女宅の男の孫二人と恒例になったポケモンスタンプラリーに行ってきました。今年で5年連続の5回目です。孫は兄が小学校6年、弟が小学校3年です。兄が小学校2年の時から参加し始めました。小学校1年の時にも行きたかったのですが、ラリーに参加しようと思ったときは既に締め切りが終わっていました。
 二人とも父親の影響で汽車や電車が大好きです。汽車や電車の型式を覚えていて、走っているのをみると「あれは××系の○○だ」などと言います。一家でわざわざ遠くまで汽車や電車に乗りに行くこともあります。
 私は1回目から毎年2日間付き合ってきました。今年は3日間一緒に行きました。これが終わると夏の行事が一つ終了したという感じになります。

1.子供たちに定着したポケモンスタンプラリー
 夏休みが始まってしばらくすると、首都圏の昼間の電車はポケモンスタンプラリーのパンフレットやスタンプ帳を持った子供たちとその親や祖父母の一団で賑やかになります。ポケモンスタンプラリーが始まったのです。いまや夏の風物詩とも言えるでしょう。
 JR東日本はポケモンがアニメで放送されるようになった1997年からスタンプラリーを始めました。関東のJRのいくつかの駅に、1駅に1つ、ポケットモンスターに登場するキャラクターのスタンプ台を置き、参加者はパンフレットやスタンプ帳を持ってスタンプを押して回ります。スタンプ台が置かれるのはラッシュアワーを避けて、午前9時半から午後4時までです。
 スタンプ台は駅の改札の外にあるため、改札を通ってスタンプを押さねばなりません。スタンプ台の置いてある駅はほとんどは東京都区内にありますが、いくつかはちょっと遠くまで乗る必要があります。今年の例では、たとえば東海道線では大船、中央線では八王子、高崎線では熊谷、総武線では千葉、常磐線では土浦まで行かなくてはなりません。普通の切符を買って乗るとかなりの費用がかかるため、参加者はホリデーパス2300円(子供1150円)を購入します。JR東日本はすばらしいお金儲けを考えたものです。今の世の中、子供は一人で回るのは危険すぎます。必ず親かそれに代わる保護者がついて回るはずです。この企画を思いついた人は、おそらく社内で表彰されたのではないでしょうか。
 スタンプラリーは各駅にあるパンフレットを持って6駅を回ってスタンプを押し、ゴール駅のラリーカウンターに行くと、記念品とスタンプ帳をもらえます。そこでやめても記念品が手に入ります。これが第1段階です。第2段階はそのスタンプ帳をもってさらに多くの駅を回るのです。今のように第1段階と第2段階の形になったのは5年前の2004年からです。すべての駅を回るといろいろな特典があります。
 今年は首都圏の95駅にスタンプ台が置かれ95種のポケモンスタンプが用意されました。写真にあるポケモンマップの駅のうち、緑の枠内が都区内の駅です。この駅は都区内フリー切符(我孫子駅からなら大人1100円、子供550円)で回れます。
 

2.惜しかった最後の一駅
 私と孫たちとのスタンプラリーはすべて第2段階でした。最初の3年間はスタンプ帳をもらうため親と一緒に回ったあとの、残された都区内の駅をすべて回ることから始まりました。弟がまだ小さかったため、1日目の途中まで母親が付き添い、途中からは私と兄で回りました。昼食は途中の駅近くのマクドナルドを多く利用しました。
 最初の年は1駅を残しましたが、2年目と3年目は2日間で残された都区内の駅を完走しました。
 昨年からは都区内だけでなく全駅を回ることになりました。昨年は高崎線、総武線、常磐線の都区外の駅や東京モノレールなどは親子で回り終わっていたため、残された全駅が対象でした。弟も最後まで一緒に回りました。2日目の昼食は時間の節約のため、空いている横浜線の車内でとりました。

 すべての駅を回ってスタンプ帳がスタンプで埋め尽くされたのをみて、孫たちは大喜びでした。私が付き合ったのは2日間でしたが、実際は完走までに5日間かかりました。
 今年は前もって回り終わっていたのは土浦から北松戸までの常磐線だけでした。残りの84駅を攻略する必要がありました。作戦は6年生の兄と私で立てました。兄は昨年から作戦を立てられるようになっていました。今年はとても2日間では回りきれません。3日間で完走を目指しました。費用を節約するためホリデーパスは2日間だけ、最終日は都区内パスにすることにしました。
 そのため9時半のスタートはできるだけ遠くの駅からにしました。初日は高崎線の熊谷(上野駅から67分)、2日目は東海道線の大船(東京駅から45分)、3日目は京葉線の越中島に行きました。食事は電車の中と駅のベンチで取りました。
 私は足が遅いため、兄が一人で4冊のスタンプ帳を持って改札を通り、私と弟は改札の内側で待つことがほとんどでした。4年前の1回目はまだ私のほうが早く動けたのですが、4年の歳月は私の足の衰えと子供の成長とで立場を逆転させました。離れ離れにならないよう気を配りましたが、混雑の激しさと兄と弟の動きに気をとられたため、いくつかの駅で2人を見失いそうになりました。電車の網棚に弟のリュックを置き忘れて慌てて戻り、危うくドアが閉まりそうになる失敗もありました。
 スタンプ台は改札の外で各駅1ヶ所だけです。改札や階段がたくさんある駅では、どこにスタンプ台があるか迷います。特にホームの両端に改札があるときは、場合によってはホームの端から端まで歩くこともあります。記憶をたどったり、スタンプラリーの参考書を見ながら乗車位置を決めましたが、時々間違えることもありました。
 途中までは完走は間違いないと感じていました。ところが常磐線に入ってから、完走は難しいと思   うようになりました。常磐線は電車と電車の間隔が長く、どの駅も次の電車まで10分以上かかりました。そして最後の一駅の南流山を残して、時間切れになってしまいました。前の駅の金町を出たのが15時59分でした。20数分の差でした。完走できず残念でした。
 南流山は翌日孫二人で行くことになりました。

先月号に誤りがありました

 先月号の「70歳からの外国語勉強」の内容に誤りがありました。書いた当人は知らなかったり、気がつかなかったのですが、読者で長らく海外に駐在されていた方と高校の同級生のお二人からご指摘を受けました。お詫びして訂正させていただきます。またお二人には手賀沼通信を詳細に読んでいただき、誤りを見つけていただいたことに深く感謝申しあげます。
 如何に私の勉強がいい加減で付け焼刃か、如何に注意力が散漫かということを知りました。

 間違いの箇所は次の通りです。
1.3ページ目の「動詞の変化が大変複雑」の表の中につづりの間違いがありました。
 フランス語イタリア語スペイン語英語
 主語動詞主語動詞主語動詞主語動詞
動詞の原型 aller andare ir go
1人称単数jevaisiovadoyovoyIgo
2人称単数tuvastuvaitevasyougo
3人称単数il, ellevalui, leivael, ellavahe, shegoes
1人称複数nousallonsnoiandiamonosotros, nosotrasvamoswego
2人称複数vousallezvoiandatenosotros, nosotrasvaisyougo
3人称複数ils, ellesvontlorovannnoellos, ellasvantheygo
  表のシャドウを掛けた単語が訂正済みのつづりです。

2.4ページ目の「ユニークなフランス語の数え方」の中の数式に誤りがありました。
      誤            正
 71=60+10+1  ⇒  71=60+11
 79=60+10+9  ⇒  79=60+19
 
3.4ページ目の「英語にない表現―再帰動詞」の中の説明に誤りがありました。
 私の説明は「通常主語は省略しますが」と書きましたが、次のご指摘をいただきました。
「3カ国語は主語を省略する、とおっしゃっていますが、イタリア語、スペイン語については正しいですが、フランス語では英語、ドイツ語とおなじで、決して省略することはありません。確かに動詞の活用は6種類あるのですが、多くの場合、1人称単数、2人称単数、3人称単数、3人称複数では発音が同じであり、そのために省略できないです。」

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