ブログ抜粋の手賀沼通信は6月と12月が恒例ですが、今回は6月に載せたい記事があったため7月になりました。
 旅行など遊びの記事は避けて、固い記事を中心に選んでいます。

やはり国民年金は税方式にすべき(平成20年12月1日)

 平成20年11月29日の読売新聞のトップに「社保事務所年金改ざん「組織的」調査委報告 153人関与認める」との見出しが大きく出ていました。
 桝添厚生労働省直属の調査委員会が、「社会保険事務所が、保険料滞納の事務処理過程で、組織的に改ざんに関与した」とする内容の報告書を公表したのです。
 厚生年金は保険料を事業主と被用者が半分ずつ払います。事業主の中には保険料負担を少なくするため、月収の記録(標準報酬月額)をわざと少なく報告をする事業主がいます。また保険料を払わない事業主もいます。
 一方保険料の徴収を行っている社会保険事務所は保険料の滞納を少なくし、徴収実績を高める必要があります。
 標準報酬月額を低くすれば保険料が安くなり、事業主の滞納も減ります。ここに事業主と社会保険事務所の利害が一致するわけです。
 社会保険事務所は
@職員が虚偽の書類を自ら作成した
A職員が事業主に虚偽の届出方法を教える
B不適正な訂正処理であることを認識しながら見逃す
 などの方法によって、改ざんに関与したのです。
 この被害を受けたのは、そのような事業主の下で働いていた社員です。年金の額が少なくなったり、もらえるはずの年金がもらえなくなったりしました。
 法律に従って年金を徴収しなければならない社会保険庁の職員が、進んで法律に違反する行為を促していたのです。
 そこには国民のためを思う心はなく、ただ自分の事務所のため、自分のために法律違反を助長していました。
 このような社会保険庁は解体するべきです。
 11年目を迎えている「手賀沼通信」では、今までに年金問題を6回ほど書いています。平成11年2月に出した第11号や、平成16年9月の第78号では、国民年金(厚生年金の基礎年金)は全額税負担にするほうがよいと書きました。国民年金の保険料の未納問題はなくなります。
 厚生年金の報酬比例部分の保険料の徴収は残りますが、皆で知恵を出し合い、社会保険庁以外の機関を設けて管理すればいいのです。
 少子化が急速に進んでいる現在、少なくなっている現役世代の保険料負担を軽減して、消費税の税率を上げて消費税を国民年金の財源にすべきです。その方が国民全員が公平に負担することになります。
 今の政治家は選挙を視野に入れて政局に明け暮れています。政策はそっちのけ、日本の将来は見えてきません。

わが街からお店がなくなる(12月4日)

 私の住んでいる我孫子市若松地区の表通りからお店がなくなりつつあります。
 若松地区の表通りは「手賀沼ふれあいライン」と名づけられて、市内の道路では国道6号線や県道船取線に次ぐ交通量の多い幹線道路です。国道16号線に繋がって混雑が激しくなりました。
 平成20年11月30日、その道路沿いで我が家の近くのエンドウ薬局が突然閉店しました。前日まで普通にお店を開いていたのですが、何の前触れもなく突然の閉店でした。
 道を隔てたお隣には竹内医院があります。エンドウ薬局は竹内医院の処方箋を受け付けてお薬を出す調剤薬局でした。閉店は事前に竹内医院にも知らされなかったそうです。

(画像のクリックで拡大表示)
 数百メートルなれたところにマツモトキヨシが出来てから来店客が減っていました。その影響もあって営業不振で閉店したのではないかと思います。
 竹内医院の薬や常備薬やトイレタリーの日用品を買う以外に、宅配便や宅配メールを出す時にも利用していたので、なくなって大変不便になりました。
 同じ11月30日にファミリーレストラン三崎港が閉店しました。こちらは親会社の意向で一括閉店のようです。
 前月にはラーメン店が閉店しました。また何年か前にはやはりすぐそばのセブンイレブンが閉店し、若松地区からコンビニエンスストアがなくなってしまいました。若松ではありませんが、道の向こう側にあったモスバーガーも引っ越していきました。
 いま若松地区の表通りはシャッターを閉めている店が増えつつあります。若松地区の店の状態がどうなっているか、今朝歩いてみました。
 開いているお店23軒に対し、シャッターを閉めているお店が11軒でした。実に閉店率は32パーセントにもなります。ほとんどのお店のシャッターには「テナント募集」の張り紙がしてありましたが、代わりに入るお店はなかなか見つからないようです。
 車の通過が増えているのにお店が減るのは、この地区の人口が減っているのが大きな原因ではないかと思います。若松団地の住民は高齢化して60歳代から80歳代がほとんどです。その世代の子供たちは独立して出て行きました。いま若松では子供の姿はほとんど見かけません。
 若松の真ん中を占めているNTTの272世帯を収容できる社宅は、10パーセントくらいしか住んでいません。道の向こう側にあった郵政公社の社宅も取り壊されました。
 駐車場のない個人商店はこの地区で商売するのはかなり厳しいような気がしてなりません。
 人も老いるが街も老いる、それを実感しています。

 NTTの社宅は3月末で居住者がいなくなりました。建物は残っていますが、そのうち取り壊されます。朗報は、ファミリーレストラン三崎港が3月24日回転寿司「うおえもん」として新装開店したこと、郵政公社の社宅跡にスーパー「かすみストア」の建設が決まったことです。

裁判員制度が動き出した(12月12日)

 平成21年5月21日にスタートする裁判員制度が動き出しました。
 平成20年11月に新聞のチラシの中に、内閣府政府広報室発行の「あしたのニッポン 裁判員制度のお知らせ」という政府広報が入っていました。
 そして来年の裁判員候補者名簿に登録されたことをお知らせする封書が11月末から送られ始めています。裁判員法では、個人の情報を公表することは禁じられていますが、本人がブログで顔写真や名前などを公表している人もいるようです。
 候補者は選挙権のある人から、裁判所ごとに毎年くじで選ばれます。裁判員になれない特定の事情がある人は、理由を申し出ることができます。辞退理由が認められれば候補者からはずされます。
 裁判員制度とは、国民の中から選ばれた裁判員が刑事裁判に参加する制度です。6人の裁判員と3人の裁判官が、一緒に刑事裁判に立会い、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合はどのような刑にするか話し合って決めます。
 裁判員が扱う事件は一定の重大な犯罪が対象になります。例えば、殺人、強盗致死傷、傷害致死、放火などです。
 数日前、ジョン・グリシャムの「最後の陪審員」という小説を読みました。アメリカのミシシッピ州のある小さな都市が小説の舞台、そこで発生した凶悪な殺人事件をめぐるストーリーです。
 ジョン・グリシャムは元弁護士、「評決のとき」「陪審評決」など,陪審制度を主題にしたリアルな小説を数多く書いているベストセラー作家です。
 アメリカの陪審員は原則12名、全員一致で有罪か無罪かを決めます。ミシシッピ州では、死刑の判決も全員一致です。
 小説では、有罪とされた殺人犯は何人かの陪審員の反対で死刑を免れました。終身刑を言い渡されましたが、ミシシッピ州では終身刑は10年くらいで仮釈放が認められます。
 犯人は、法廷で陪審員に向かって「俺を有罪にして見やがれ、お前たちをひとり残らずしとめてやるからな」という言葉を残していました。犯人が釈放された後、陪審員が殺され始めます。ここから先はミステリーの結末なので書けませんが、大変面白い小説でした。
 日本の裁判員制度にジョン・グリシャムの小説を持ち出したのは唐突ですが、アメリカのように陪審員制度が裁判制度の根幹となっている国でさえ、いろいろ矛盾や問題があるようです。
 先日NHKテレビで、裁判員制度について視聴者が識者を交えて意見をたたかわせる番組を放送していました。的外れの意見も多かったようですが、裁判員制度に反対する意見が多かったようです。
 裁判員制度はこれからのシステムです。最初から万全のシステムなどありません。いたずらに反対するのでなく、少しずつでも、よりよいシステムにするよう国民が守り立てていくべきと考えます。
 私は日本の裁判では凶悪事件の犯人に対して刑罰が軽すぎるように思います。幼い子供を無残に殺した犯人は死刑にすべきと思いますが、無期となることが多いように思います。NHKの番組でも、被害者や遺族の心情などについては全く言及されていませんでした。
 もし裁判員に選ばれて凶悪事件を担当することになったら、被害者や遺族のことも考え、犯人には当然の判決を考えたいと思います。

パソコンが速くなった(平成21年1月7日)

 私のデスクトップパソコンが目だって早くなりました。まだ快適なスピードとはいえませんが、今までいらいらしながら使っていたのが、のんびり使えるくらいになりました。
 平成20年11月28日のブログに、「驚速」が「驚遅」になった記事を書きました。ソースネクストの「驚速」ソフトが効果がなかった顛末でした。
 今回やったことは「ノートンアンチウィルス」を「マイシールド」に入れ替え、機能を選択したことです。
 平成21年1月5日、シマンテックス社からメールが入りました。ノートンアンチウィルスが45日後に期限切れになるため、、期限切れ15日前にクレジットカードに自動的に課金され、自動的に延長されるというお知らせでした。
 アンチウィルスが遅くなっている原因ということを何人かの人から聞いていたため、期限切れになったらやめるつもりでした。早速シマンテックストアのホームページに行って自動延長サービスをストップしました。
 私が入っているプロバイダーのJCOMには「マイシールド」というセキュリティソフトがあります。ノートンと違って無料です。
 まず「ノートンアンチウィルス」をアンインストールしました。ためしにパソコンを使ってみたら驚くほど早くなりました。やはりアンチウィルスが遅くなっていた原因ということが分かりました。
 でもこのままでは小さな鍵しかない家のようなものです。JCOMのウィルススキャンサービスには入っていますが、それ以外のセキュリティサービスはありません。
 JCOMのホームページから、セキュリティプログラムの「マイシールド」をダウンロードしてメールやインターネットを使ってみました。ところが実行速度が驚くほど遅くなったのです。ノートンアンチウィルス以上に遅くなりました。
 妻や息子が使っている「NOD32アンチウィルス」に入れ替えようかとも思ったのですが、「マイシールド」の機能のうち、私のパソコンに関係する機能だけを選んで実行してみました。すると「ノートンアンチウィルス」が入っていたときより早くなりました。
 無料で使えて速くなったので満足しています。

「天地人」と「密謀」−直江兼続を描いた本(2月15日)

 平成21年の大河ドラマ「天地人」が好スタートを切りました。初回の視聴率は昨年の「篤姫」を抜いて、97年以降の大河ドラマでは5番目とのことです。
 登場するのは直江兼続。上杉景勝に仕えた戦国武将です。昨年の「篤姫」と同じように歴史上の脇役をドラマの主人公にしました。
 原作は火坂雅志。恥ずかしながら歴史小説の好きな私は今年の大河ドラマが始まるまで火坂雅志を知りませんでした。ウィキペディアによると、「伝奇性の強い作品が多いが、近年は本格的な大型時代小説を発表している」とありました。
 早速図書館で借りて読もうとしましたが、大河ドラマの影響で貸し出し中でした。手に入るまでには大分時間がかかるようです。
 書店の直江兼続コーナーに藤沢周平の「密謀」があるのを見つけ、図書館で借りることができました。藤沢周平の作品はほとんど読んでいるのですが、「密謀」はまだでした。
 「密謀」の主人公は直江兼続です。ハードカバーで500ページ以上の大作です。読み終わるまでに5日ほどかかりました。
 直江兼続は現在の新潟県上越市の春日山城で育ちました。その後上杉景勝に従って会津、米沢と移住しました。火坂雅志が新潟県新潟市出身、藤沢周平が山形県鶴岡市出身、2人が脇役の直江兼続を描いたのは、ふるさとの英雄を描きたかったからなのでしょうか。
 「天地人」は直江兼続を、「義」を重んじ、民を「愛」した人として描いているようです。テレビは直江兼続が「与六」と呼ばれていた幼少の頃から物語が始まります。火坂雅志の原作は直江兼続の17歳の頃から始まりますが、テレビでは脚本家の小松江里子の創作で上杉景勝と直江兼続の子供の頃のエピソードが付け加えられました。
 「密謀」は読む前はそのタイトルから直江兼続を謀将として描いているのかと推測したのですが、「密謀」に精力を注いだのは徳川家康でした。
 物語は直江兼続がすでに上杉景勝の側近となったあとで、秀吉と家康の小牧長久手の戦いの頃から始まります。直江兼続は上杉随一の知将として描かれています。読み終わってさわやかな感じのする作品でした。
 この1年間、「天地人」を楽しみたいと思っています。

WBCで同一カードの対戦を減らす方法(3月30日)

 WBCは楽しかったですね。日本人に感動と勇気を与えてくれました。
 宿敵韓国と5度対戦し3勝2敗、決勝戦でイチローがヒットを打ち延長サヨナラゲームでの勝利でした。日本中が歓喜で湧きかえりました。しびれましたね。
 WBC運営について、同一カードが5回もあることが批判されています。宿敵韓国と雌雄を決するという面白さはありましたが、もっと多くの国のチームと対戦したほうがいいという意見が強いようです。
 そこで今回採用されたダブルエリミネーション方式を変えないという前提で考えてみましょう。エリミネーションとはふるい落とすというという意味です。ダブルは2回負けるとお終いです。
 前回は予選リーグは総当り制でしたが、同じ成績のチームが複数出たので、点数の差で勝ち負けが決まるという面白さが欠ける結果となりました。今回はその欠点を避けるためにダブルエリミネーション方式がとられたのです。
 第1ラウンドでは16チームを4チームずつの4つのプール(A,B,C,D)に分けました。各プールの1,2位のチームが第2ラウンドに進んで4チームずつの2つのプール(1、2)になりました。そのプールの1,2位のチームが決勝トーナメントに進んだのです。問題は第1ラウンドのプールAとプールBの上位2チームがそろってプール1に進んだことにあります。
 もしプールA,B,C,Dから1チームずつが、第2ラウンドのプール1と2に振り分けられれば同一カードの対戦は2試合減ります。
 実例でお話しましょう。今回は第1ラウンドのプールAに、日本、韓国、台湾、中国が入りました。第2ラウンドのプール1に、プールA,B、1,2位の日本、韓国、キューバ、メキシコが入ったのです。プール2はアメリカ、ベネズエラ、オランダ、プエルトリコでした。
 もしプール1をプールAの2位、プールBの1位、プールCの2位、プールDの1位とすれば、日本、キューバ、アメリカ、プエルトリコの4チームが争うことになります。これなら同一カードの対戦は決勝戦を含めて最大3回です。
 4年後の次回大会はこの方法になるのではないでしょうか。参加チームも24チームに増えるという話もあります。楽しみですね。

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