今月は恒例のこの1年をふりかえって「4年目の退職生活」をテーマといたします。
特にこれといって変わり映えのしない1年間の私の生活について皆様にお読みいただくのは申し訳ないことですが、毎年この時期には1年間を振り返ることにしています。そしてこれから退職される方や、あるいは既に退職生活を楽しんでおられる方に、多少のご参考か半面教師にでもなるのではないかと自分勝手に考えています。
最後までお付き合いくだされば幸いです。
1.高齢者の仲間に入る
2.何年ぶりかの入院生活
3.泥棒に入られる
4.若い時の趣味を再度始める
昨年の秋から民謡の尺八を習い始めました。10数年前から我孫子市の愛友会という民謡の会に入り、唄のほうを楽しんでいたのですが、唄うだけでなく伴奏もやってみたいという気持ちになり、米谷流の名取りでもある愛友会の大先輩に教わるようになりました。民謡の伴奏には三味線と尺八と太鼓が使われます。津軽三味線のブームもあって三味線をやる人が一番多いのですが尺八を選びました。というのも40数年前の学生時代、尺八のクラブに入っていて多少の心得があるためと楽器を持っていたためでした。
民謡はカラオケと違ってその人が出せる最も高い音階で唄います。その音階は通常尺八に合わせます。尺八は短いほど高い音が出ます。女性で高い人は1尺3寸らい、男性の低い人は2尺3寸くらいです。また唄う唄によって多少高さが違ってきます。そのため尺八の伴奏をする人は8本から10本くらいの尺八をそろえる必要があります。尺八は1本十数万円から高いのになると数十万円します。
私は一尺六寸と一尺八寸のものを持っていたので、ほかに5本を買足しました。ただ、高いのをそろえても続けていけるかどうか自信がなかったので、材料が竹でなく木でできた木管にしました。木管なら1本1万円前後です。まだ始めてから数か月ですが、少しづつ唄についていくことが出来るようになりました。ただ、若いときのようには上達しません。マイペースでやるしかないと思っています。
もう一つの趣味は山登りです。最初に就職した保険会社でハイキング部に入りました。その会社には4年半くらいしかいなかったのですが、社業よりもハイキング部の活動のほうに熱心でした。ハイキング部は冬になるとスキー部に名前が変わるという軟弱なクラブでしたが、当時の保険会社は若い女性が多く、月に1、2回、若い女性の先頭に立って山やスキーに行ったものでした。ところが2度目の会社にはいると、仕事が忙しかったのと仲間がいなくなったため山やスキーは止めてしまいました。
その後50代後半になって時々山に出かけましたが、また中断していました。昨年秋たまたま友人に誘われてひさしぶりに2千メートルを越える山に登りました。そこで昔の感触を思い出したので、また始めようと考えています。
40年くらい前に山に行っていた時は、夜行列車の3等寝台(座席の下)で近くの駅まで行き、そこからバスで登山口に着いて、長いアプローチを歩きました。頂上に立つまでは結構時間がかかりました。今では車で高速道を飛ばして、登山口からさらに奥の車が入れるぎりぎりの所まで行って、そこから頂上に登るという効率の良い登山が普及してきています。また、登山のパックツアーもあり、ガイドがついてあまり経験がなくても一人でも参加しやすくなっています。昔は登山は若者のスポーツでしたが、いまは高齢者ばかりといった感じです。
こちらのほうもマイペースで取り組むつもりです。
なおウォーキングも続けていますが、昨年6月から全国の温泉を歩いて回ることを試みています。と言っても実際に歩いて廻るのではなく、ウォーキングをした万歩計の歩数をパソコンからインプットすると、それを毎日加算してくれて、結果的に全国の温泉を歩いて回ることになるというお遊びです。万歩計の愛用者には結構励みになります。もし興味のある方は次のホームページに行ってみてください。
http://www.arukou.com/top.asp
5.パソコンと通信事情
私のデスクトップパソコンは購入から2年4ヶ月ですが、最新のパソコンに比べると性能のみすぼらしさが目立つようになってきました。1999年11月にそれまで使っていたパソコンが急に壊れたため、当時デビューした10万円を切るパソコンを買って、モニターが小さいためそれまで使っていた17インチのモニターをつけて使っています。ウィンドウズは98のセカンドエディションですが、ワードやエクセルは97です。日経パソコンなどの記事を読んでいると、最新のソフトで解説されているためなんとなく取り残されたような感じになります。何より不便なのはCD−ROMのため書き込みができません。今だにバックアップはフロッピーにとっています。装置を買い足せばいいのでしょうが、そのうちパソコンを買いかえると無駄になると思いタイミングを逸しました。今年こそは新しいパソコンに買い換えようと思っています。
インターネットの通信のほうは一昨年の6月にCATVを入れたとき、通信もISDNからCATVに変え、家内と息子のパソコンを無線LANでつなぎました。当時は無線LANを使っている人は少なく、回線速度もISDNの64Kビットから512Kビットと速くなったためなんとなく時代の最先端を行くと感じて得意になっていました。ところがそれから2年もたたないのに世の中の通信事情は大きく変わりました。今やADSLの時代となり、無線LANもパソコンに組みこまれるものが出て来ました。
一昨年12月には加入がわずか1万世帯に満たなかったADSLはブロードバンドの主役となって、昨年の12月末には150万世帯を突破しました。昨年12月の1カ月だけで新規加入者は30万世帯を超えたそうです。スピードは最大8メガビット、1ヶ月の使用料金は2000円を割っています。CATVも対抗するため8メガになりましたが、料金を考えると苦戦しています。
通信速度が速くなるに従いデジカメも急速に普及しています。ISDNのときはデジカメで撮った写真を送ると容量の大きい写真の場合は相手に迷惑がかかりましたが、ADSLなら心配要りません。
これからはデジタル機器を使える人とそうでない人のデジタル・デバイドがますます大きくなってきます。高齢者も思い切ってパソコンに挑戦しましょう。
6.4年目の手賀沼通信
4年目の手賀沼通信については2つの話題をご紹介しましょう。
一つは昨年11月、元IBMの羽根田さんにご招待いただいて、埼玉県の越谷地区で活発な活動をされている「東彩会」で「情報発信のススメ」というテーマで講演をさせていただいたことです。
今まで「定年後の生活」「年金」「資格取得」などについては、いくつかの集まりでお話をしたことはあるのですが、手賀沼通信については話をする機会がありませんでした。手賀沼通信を出すという情報発信を始めて、色々な新しい発見があったのでぜひ一度まとめてみようと考えていたところでした。思いがけなくそのチャンスをいただき、楽しくお話をすることが出来ました。その上嬉しかったことはまた新しく読者の方が増えたことです。4月にはまた東京都中推協で同じテーマでお話することになっています。書くことに比べると、どちらかというと口下手で講演は苦手ですが、新聞に書けないような裏話もお話もできますのでできる限りお引き受けしようと思っています。
ニつ目は読者参加方の紙面をがれたことです。正直なところ、経験をベースにした記事を心がけているとだんだんネタ切れになってきます。病気の体験談に対して一番反響が大きいのですが、色々な病気を自ら求めて体験するわけにはいきません。そのため今までも何人かの方から体験談をいただきましたが、読者の目を引くような体験談は限られています。
そこで皆さんのご意見で紙面が作れないかと考えました。第40号で「明るく楽しく老年期を過ごし惜しまれて死ぬための12章」、第43号で「日本と日本人をダメにした3悪」について皆様方のご意見をいただきました。おかげさまで活発なご意見をいただいて普段と違った特徴のある通信が編集できました。今後もテーマを選んで同じようにご意見をいただきたいと考えています。
手賀沼通信は、メールでは213人の方にお送りしています。紙では100部コピーし、そのうち約50人の方に郵送しています。残りは手渡しでお配りしています。新しい会に出席するときは名刺代りに持参しています。名古屋でJLC社労士会の総会があったときは、テーマに「確定拠出年金」を選んで作成し持参しました。少なからず自己満足のところもありますが、単に名刺をお配りするだけよりはコミュニケーションが取れるように思います。
なお、皆様方のご寄稿をお待ちしております。よろしくお願いいたします。