今月は「ウォーキング」を取り上げます。
 中高年のスポーツとして「登山」や「マラソン」や「ジョギング」や「ウォーキング」などが人気があります。その中で一番手軽で安全なのはウォーキングです。
 昨年秋経験したウォーキングをまとめてみました。最初の磐梯山は登山でしたが、簡単なコースなのでやや節操がないと思いながらもウォーキングに入れました。5回のうち3回お天気に恵まれなかったのが残念でしたが、それぞれ違った味があり、楽しく歩くことができました。
 究極のウォーキングとも言える四国八十八ヶ所めぐりを目標に、本年もまた新しい歩きを探したいと考えています。

雨と紅葉の磐梯山登山

 平成14年9月30日磐梯山に登りました。メンバーはいつもの佐藤さんはじめニュージランド旅行で一緒になった中高年4人組です。台風21号が接近して天気予報は雨模様だったのですが、他のメンバーがお店や会社を休んでスケジュールしていたこともあり、とりあえず行けるところまで行こうと佐藤さんご自慢のフル装備のSUVで我が家を朝5時すぎに出発しました。柏インターから常磐自動車道に入り、磐越自動車道の途中で朝食を取りました。気になるのはとにかくお天気です。天気予報は雨です。猪苗代湖近くで磐梯山の頂上が見えました。雨なのにガスは全くなく頂上がはっきり見えます。風もありません。なんとか登れそうです。磐梯山ゴールドラインを経て磐梯山の八方台登山口に着いたのは9時すぎでした。
 八方台登山口は50台分の駐車場と山の装備に着替えるための小屋とトイレがありました。磐梯山の頂上まで一番短時間で登れる登山口です。車で来て登れる今風の登山口です。私達は雨に備えてのやや重装備の格好となりました。私と佐藤さんは多少山の心得がありますが、女性2人は初心者です。雨がひどくなったら引き返すつもりで出発しました。
 驚いたことに大型のバスが小学生を乗せて続々到着しました。小学校の遠足でした。1台のバスごとにまとまって登り始めました。先生の話では天候のせいで延期したが、今日は延ばせないとのことでした。学校のスケジュールも私達と同じだなと思いながらしばらく一緒に歩きましたが、30分ほど歩いたところで引き返していきました。足元がすべるので途中で止めたのか、最初からそこまでの予定だったのかは聞き漏らしました。
 雨のときの装備は注意が必要です。一番良いのは専門店で売っている登山用の雨具です。外国製で雨は通さず汗は発散させるというすぐれものですが高価です。4人ともそれは持っていませんでした。ビニール製の雨合羽は手軽ですが汗をかくと中から濡れてきます。私はポンチョと折りたたみ傘を持参しました。ポンチョは下が開いているので風通しがよく、リュックもぬれません。ところが風があると行動しにくく足がぬれます。傘も汗には強いのですが風に弱く、片手がふさがるのと狭い山道では使いにくいという欠点もあります。今回は小雨だったので途中でポンチョもとってしまい傘だけで通しました。でもあまり人には勧められません。
 磐梯山は標高1818メートル、日本百名山の1つにもなっている素晴らしい山です。山頂の下のお花畑一帯は見事な紅葉でした。特に赤が目立ちます。青い空に映える紅葉にはかないませんが、雨に濡れた紅葉も味があります。潅木の中の登山道は黄色に色づいた葉っぱのトンネルをくぐっていく感じです。
 登り始めてから2時間20分ほどで頂上に着きました。途中で引き返そうという声はあがりませんでした。頂上では熱いお茶でいれたコーヒーとぶどうやなしの味が格別でした。登りは景色を眺める余裕はあまりありませんでしたが、下りは紅葉を楽しみながら、また写真を撮りながらゆっくり下りました。宿についてからの温泉とビールの味は最高でした。
 翌日は台風が関東に上陸、足早に東北を縦断しました。川治温泉までの会津西街道は土砂降りの中のドライブでした。それなのに前日に小雨には降られましたがあのような穏やかな登山ができたのは不思議としか言えません。

みずウォーク取手大会

 平成14年10月6日(日)みずウォーク取手大会に一人で参加しました。
 みずウォークとは読売新聞社と日本ウォーキング協会ほかが主催するウォーキングのイベントです。読売新聞社のホームページに下記のような「みずウォーク2002」の紹介が出ています。
 『みずウオークとは「水辺の自然を楽しみながら健康づくり」をキャッチフレーズとする、誰もが参加できるウオーキング大会です。全国の一級河川などで開催しており、10キロ、20キロのコースから、体力に応じたお好みのコースを選んで、マイペースで自由に歩けます。2002年は、5月から2003年3月にかけて、全国各地で24大会の開催を予定しています。
 歩く水辺は、心をリラックスさせてくれ、また、豊かな自然と触れ合える場所として、再評価が進んでいます。地元の参加者からも、「こんな景色に出会えるとは知らなかった」という新鮮な驚きが聞かれます。
 大会会場では、お囃子や和太鼓など伝統芸能の披露や、特産品の無料配布・格安販売など、開催地ごとに趣向を凝らしてもてなしており、参加者にとって大きな楽しみとなっています。 またゴール後には、関係機関から各種記念品が進呈されるほか、ウオーキンググッズなどが当たる「お楽しみ抽選会」も行われており、人気を呼んでいます。』
 取手大会の出発兼ゴール地点は取手駅から数分の取手緑地運動公園で、広大な利根川の河川敷にありました。申し込みはインターネットですませていたので、500円を払いバッジとコース地図を受け取ります。上野から40分くらいで比較的交通の便がよく、季節も行楽シーズン、お天気がよいこともあってかなりの人が参加していました。何人くらい参加者があったのか、終わった後でインターネットで調べてみましたが見つかりませんでした。多分翌日の読売新聞の茨城版には参加者数が載っていたのではないかと思います。
 コースは10キロと20キロです。私は20キロに挑戦です。10時前から開会式や挨拶などのセレモニーがあり、注意点の説明と軽い体操のあと、10時20分にスタートしました。「ウォーキングは競争ではない、それぞれのペースで歩きましょう」との注意がありましたが、たまたまスタート時に先頭に近い場所にいたせいもあって、ガイド役の人が持っている旗に遅れまいとつい足に力が入ります。ウォーキング慣れしている人は年齢や性別に関係なく早足で飛ばします。私も同年代の女性に抜かれたりすると、ついむきになって負い越そうとしたりしました。
 20キロコースは利根川にそって小貝川の合流点まで行き、そこで折りかえして田んぼの中や田舎道をたどって、キリンビール工場を回りゴールに向かうという行程です。みずウォークというものの水面が見えたのはわずかの時間だけでした。
 同じペースで歩いていた中年の2人の女性との会話を楽しみながら4時間10分かかってゴールにたどり着きました。ウォーキング大会のため、キリンビール工場ではビールでなく缶入り「生茶」が用意されていました。楽しみにしていたビールはゴールしてからお金を払って飲みましたが、からからになった喉にはなんとも言えないおいしさでした。

京都ウォーキング

 平成14年10月12日(土)、13日(日)と秋の京都を歩きました。JLC社労士会フォーラムの集まりが京都であり、それを利用したウォーキングでした。
 フォーラムは12日は夕方6時から懇親会、13日は午前中が勉強会、午後は希望者で嵯峨野散策というスケジュールです。一人で歩くには12日の午後があいています。京都にお昼前に着くように切符を購入しました。京都は名所旧跡がいたるところにあり、どちらに向いて行っても観光が楽しめます。平成14年5月、松山南高校の同期会の全国大会を京都で開催したときに、初日は二条城と京都御所、2日目に伏見の近辺を歩きました。今度はどこにしようかと、新幹線の中で地図を眺めながら考えるのも旅の楽しみの1つです。5年前家内と京都観光に来たときは、安くてサービスの良いMKタクシーをチャーターして神社仏閣を回りました。比叡山延暦寺まで足を伸ばし春の京都をきわめて効率的に観光したのを覚えています。しかし京都をじっくり見るには、エリアを決めて歩いてまわることが一番です。
 そこで40数年前に修学旅行で訪れて以来の三十三間堂と、以前から行ってみたいと考えていた京都国立博物館に決めました。どちらも七条通りを挟んで隣り合っています。京都駅から歩いて30分、ちょうどいい距離です。10月にしては暑い日でした。コインロッカーに荷物と上着を預け、地図とカメラだけを持って歩きます。フォーラムなので背広にネクタイ、皮靴といった格好が常識なのですが、ウォーキングを考えスニーカーにカジュアルウェアにさせてもらいました。体育の日を加えた3連休の初日、これ以上ないといったお天気でしたので街中の人出は大変なものでしたが、三十三間堂と博物館は意外と空いていました。不思議に思って回りを見まわしている内に理由がわかりました。修学旅行の生徒がほとんどいないのです。おそらく修学旅行は3連休を避けたのでしょう。おかげで国宝の像や千一体の千手観音を心行くまで眺めたり、説明をじっくり読むことが出来ました。
 博物館は420円の入場料がなぜかその日は無料でした。ここも空いています。とても得をしたという感じになりました。一遍上人の聖絵の修理が完成しその絵巻十二巻が展示されていました。見事な絵巻物です。一遍上人が私のふるさと伊予の国出身であることをはじめて知りました。時間が余ったので近くの妙法院、方広寺、豊国神社を見て京都駅まで戻りました。
 フォーラムの懇親会では祇園の舞妓さんが2人特別出演、華麗な踊りやお座敷での遊びなどを披露してくれました。
 例年ですとそのあとの2次会はカラオケに繰り出すのですが、今年は一人別行動で夜の京都をウォーキングしました。昼間の京都は神社仏閣を何度か歩きましたが、夜の京都は、中学校の修学旅行、学生時代の祇園祭、IBMのコンベンションと今まで3回しか歩いたことがありません。今回は来る前から夜の京都を歩くのを楽しみにしていました。
 三条京阪で地下鉄を降り、三条大橋、河原町、四条大橋、祇園、八坂神社、とまわって地下鉄四条駅まで約1時間ぶらぶら歩きを楽しみました。3連休の初日のせいか、どこも人で溢れています。東京の場合は、若者の新宿・渋谷・六本木などとシニア層の多い銀座・上野など、場所によって歩いている年齢層が違いますが、京都の場合は年齢に関係なくみんな一緒といった感じです。若いカップル、元気のいいおばさんのグループ、ふらふら歩いている叔父さんの群れ、いろいろな肌の色の外国からの観光客、学生や生徒の集団、10時を過ぎているというのにベビーカーに子供を乗せた夫婦ずれなどでまっすぐ歩くのが困難でした。川のたもとではストリートミュージシャンが演奏し、10代の女性がそれを取り巻いています。鴨川ではカップルやグループが腰を下ろして話しこんでいました。
 翌日の午後はフォーラムのプログラムの一部として希望者による嵯峨野散策が組まれていました。JRの嵯峨嵐山で下車し、嵯峨野を、野宮神社、大河内山荘、亀山公園、渡月橋の順で歩きました。京都でも特に多くの人が集まる観光地だけあって、景色は超一級品です。昔から天皇や公家や歌人などが遊んだ由緒あるところばかりです。大河内山荘は時代劇俳優の大河内伝次郎の別荘で、裏が嵐山の亀山公園と隣り合っている絶好の場所に位置し、京都市内がはるか向こうに一望のもとに見渡せます。時間を気にする急ぎの旅でなくゆっくり来たい場所でした。
 散策はウォーキングと違って、グループで足の一番遅い人に合せて、大変な数の観光客の間を縫いながら、ぶらぶら、うろうろしながら歩くため疲れます。お天気も見る場所も素晴らしかったのですが、あまり歩いた気のしない嵯峨野散策でした。

手賀沼ふれあいウォーク

 平成14年11月24日(日)手賀沼ふれあいウォークに参加し20キロを歩きました。手賀沼ふれあいウォークは手賀沼を囲む我孫子市と柏市と沼南町が共同で主催するウォーキング大会で、11月の後半の日曜日に開催され今年で5回目です。8月の花火大会や10月の手賀沼エコマラソンとともにいまや手賀沼の3大イベントになっています。最初は柏市が主催していましたが、2年前に我孫子市と共催になり、今年から沼南町が加わりました。コースは3キロ、10キロ、20キロの3つで、それぞれ3ヶ所からスタートして、手賀沼の廻りを歩きます。
 今年は11月24日の週間天気予報がずっと雨だったため参加はあきらめていました。雨天決行でしたが雨に濡れながらとぼとぼ歩くのは惨めです。わざわざ遠くまで行ったときは仕方がありませんが、我が家の庭先を歩くようなコースでは無理することはありません。ところが前日になって晴れの予報に変わったためあわてて準備することになりました。昨年は他のイベントと重なったため欠場したので今年で4回目の参加です。
 我が家から10分くらいの我孫子市の会場に行きました。我孫子市の会場はいつもは手賀沼中央公園ですが、今年は公園が改装中だったため手賀沼親水広場スタートになりました。手賀沼親水広場は近くに「水の館」や「鳥の博物館」や「山階鳥類研究所」のある手賀沼沿いのきれいに整備された広場です。駐車場はあるのですが我孫子駅から歩くと30分以上かかるため参加者は少なく200人〜300人くらいでした。おそらく柏会場はその10倍近い人が集まっていたと思います。20キロコースは親水広場から北柏ふるさと公園、柏会場の柏ふるさと公園をへて沼南会場の「道の駅しょうなん」の下を通り、フィッシングセンターを経て親水広場に戻ってきます。10キロコースは手賀沼大橋を渡って手賀沼の廻りを半周することになります。いままでは1人で歩いていましたが、今年は初めて参加する近所のご夫婦と一緒にのんびり歩きました。みずウォーク取手大会で知りあい、今回の大会の案内をお送りした守谷の方も友人と一緒に参加していました。当日は曇り空のとても寒い日でしたので、せっかくおいでいただいたのにもっとお天気に恵まれていたら気持ちの良いウォーキングができたのではないかと残念に思った次第です。昼食におにぎりを持って行ったのですが、風が冷たいので外で食べることをあきらめフィッシングセンターのレストランに入ってラーメンを注文してしまいました。
 このコースの特徴は常に手賀沼を見ながら歩けることです。沼の周りは開発が進んでいるところもありますが、斜面林を保護する運動が続けられており、自然の美しさがかなり残っています。コースの途中には北千葉導水路の放水所があって、利根川から引かれた水が毎秒5立方メートル放水されていました。その効果もあって昨年はついに27年続いた水質ワーストワンの地位を静岡県の佐鳴湖に譲ることになりました。ウォーキング路は一部は歩道を通りますが、ほとんどが遊歩道のため車の通過に神経を使う必要は全くありません。遊歩道は沼の堤防の上か沼ぞいの道で、周囲の紅葉や沼の水面や戻ってきた水鳥を眺めながらマイペースで歩けます。2年前と比べると整備が進んでずっと歩き易くなっていました。沼南町側の堤防の上の道は、以前は途中から草ぼうぼうでゴミが不法投棄されたりしていて、下の導水路の工事用の道を歩かざるを得なかったのですが、今年はきれいに草が刈り取られており、下の道を歩く必要はありませんでした。
 9時30分にスタートしてゴールに戻ったのは1時50分でした。過去3回は1時15分〜1時30分の間に到着でしたから、レストランでラーメンを食べた時間だけ遅くなった感じです。ゴールでは家庭の食用油の廃油を原料に作った粉石けんをもらいました。手賀沼浄化のシンボルです。
 ちょっと足にマメを作りましたが大した疲れもなく帰宅し、地元の大会とあってささやかに発泡酒で乾杯をしました。

みずウォーク江戸川大会

 平成14年12月1日(日)みずウォーク江戸川大会に参加しました。
 手賀沼ふれあいウォークから1週間後です。12月1日の週間天気予報はずっと晴れでした。手賀沼が寒い曇り空でウォーキング日和とはとても言えない天候でしたので、今度はその借りを返してもらえるものと楽しみにしていました。ところが金曜日になって突然当日は雨という予報に変わりました。2週間続けて週間天気予報に裏切られると、週間予報はあてにならない感じです。これだけ科学技術が進んだ世の中でも、今の地球物理学は3日後の予報ができないのです。しかし金曜日の予報はしっかり当たり、当日は午後から本格的な雨になってしまいました。
 朝起きた時外を見ると今にも降りそうな天気でした。雨の中を歩くのは楽しくありません。出かけようかやめようか大分迷ったのですが、手賀沼通信のウォーキング特集を「みずウォーク江戸川大会」で締めくくろうと考えていたため、思い切って出かけました。前4回の記事だけでは紙面が埋まりません。今までも手賀沼通信の取材に後押しされて行動を起こすことがありました。退職して怠惰になりがちな気持ちを奮い立たせるのも新聞作りの効果なのかもしれません。今回も雨には逢いましたが結果オーライでした。
 コースは地下鉄東西線西葛西の駅から数分の江戸川球場をスタートして、荒川沿いの遊歩道、葛西臨海公園の海岸沿いの道、旧江戸川沿いの堤防上の道、なぎさ公園・富士公園・フラワーガーデン・総合レクリエーション公園・新左近川親水公園・新長島川親水公園などの中の道を通って江戸川球場に戻ってくる12キロの眺めの良い行程です。川あり、海あり、なぎさあり、人工の流れあり、池あり、運河ありの文字通りの「みず」オンパレードの素晴らしいコースでした。
 10月に千葉県生涯大学の課外授業で、水上バスの上から葛西臨海公園や荒川の眺めを楽しんだのですが、今回はそれを陸のほうから見ることとなりました。後半は空からも雨が降ってきて、終わったあとのビールを併せて、「みず」づくしのウォーキングとなった次第です。
 また今回は今までのウォーキングと比べると、最後まで一人で歩くことになりましたが、たまには気楽な一人歩きも良いなと感じました。12キロを一度も休まず2時間15分で歩き通しました。

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