毎年3月は、それまでの1年を振り返って、退職後の生活について身の廻りのことをこと細かく書いていました。今年は前号までにこの1年に体験したことを書いてきましたので、今月は退職後5年目の生活から、ポイントを2つだけに絞って簡単にまとめました。
退職後5年が過ぎました 1.UFJ銀行の支店が消えた 2.さっぽろ雪まつり
特別寄稿−1 鈴木康夫 ウラジオストック 10年位前まで軍港なので外人は入れなかった。今は中国人、韓国人をたくさん見た。ホテルにはカジノがあり、24時間営業、お客は全部が中国人である。夜はカジノの前で大勢騒いでいる。中央広場はマーケットになっている。軍港なので軍艦がたくさんある。 潜水艦(第2次大戦時代のもの)が博物館になっている。日本車(自家用車、トラック、バス、中古車)が数多く走っている。アムール湾にある海水浴場に行く。魚市場も見る。多くの人が来ている。海水浴客も多い。 市電がある。一人で駅前より市電に乗った。郊外の方まで行って適当な所で降りて、反対の電車に乗って帰ってきた。市電代金5L(20円)。市電の車内で女性が切符を売っているので買う。 別荘をたくさん見る。土、日に別荘で自家用の野菜を作るそうだ。夜、日本語で女の誘いの電話がある。話を聞く前に切れる。空港には郵便ポストがない。売店の売り子に3ドルあげて出してもらう。 シベリア鉄道 ウラジオストックからモスクワまでは9258kmで広軌のレールである。全線が電化されている。1日モスクワ行きの2本の列車が出ている。列車は20車両以上、食堂車があり、電気機関車が1両で引っ張る。 寝台車は4人部屋である。男女の関係なく同じ部屋に入れる。女車掌が各車両に一人ずついる。切符の確認、寝具の配布、掃除、コーヒー7L(28円)、紅茶5L(20円)の出前。 便所は日本の昔の列車と同様垂れ流し方式である。停車駅が近づくと便所の鍵をかけてしまう。停車駅ではドアを開けて人の乗降ができるようにする。 町と町を結ぶ自動車道路はぜんぜん見ない。数多い列車とすれ違う。長距離旅客列車や貨物列車(木材、石炭も多い)、タンク車(石油は列車で運ぶ)。シベリアへの物資は全てシベリア鉄道で運ばれるみたいだ。途中の駅にはたくさんの貨物車や電気機関車を見た。既に蒸気機関車はないようである。若干のディーゼル車は見た。近距離用の電車もある。駅に蒸気機関車がモニュメントとして置いてある。 飛行機代が高いため列車による旅は普通のようだ。シベリア鉄道だと3日が、飛行機だと4、5時間。片道7日をかけてモスクワからウラジオストックまで夏休みにゆく。 シャワーは1回25L(100円)である。8時からトイレがシャワー室になる。 1日中シベリア大平原を走る。時々駅に停車する。下車して露店を見る。駅では多くの店が出ている。売っているものは、ピロシキ2個10L(40円)、餃子、パン、野菜類(キューリ、ナス、ピーマン、トマト、茹でたトウモロコシ、野ブドウ)、アイスクリーム、イクラ、魚の燻製、ビール、水、牛乳、果物を絞った飲み物。 食堂車で食べる以外は露店で買って車内で食べる。例えば昼の食事に、ピロシキ2個10L(40円)、果物15L(60円)、アイスクリーム5L(20円)、合計30L(120円)、あとはコーヒー等の飲み物。 知り合ったロシア人 英語や通訳を通して同じ車両のロシア人と話が弾む。 母親と姉(15歳)と弟(13歳)でウラジオストックへ夏休みで行ってきた。鉄道で片道7日間。父親は高校で自動車の技術を教えているとのこと。姉は英語が話せる。高校でピアノを習い、モスクワ大学に入りたい。15歳だけども凄いボインボインである。 KRASNOYARSK大学の女性(22歳)と弟(18歳)と知り合う。ウラジオストックのおじさんのところへ夏休み。英語が出来る。大学で文学を勉強している。片道5日間かかる。 添乗員と同室の夫婦は鉄道に勤めている。若い頃、船員で日本の各地の港に入ったとのこと。おちかづきにウォッカをご馳走になる。1日1本は飲むとのこと。 軍隊を除隊した青年(22、3歳)が乗り込んできた。一緒に酒を飲みながらいろいろ話しを聞いた。軍隊は規律が厳しくいやになり、除隊して国に帰り就職する。彼女と結婚する。戦車運転免許証は返還させられた。 イルクーツク シベリアのパリと言われた都市。市内に市電やトロリーバスが走っている。日本車も多い。町には木造の建物がたくさん残っている。 バイカル湖につながる川がある。川べりにロシア人もたくさん散歩している。アベック、老夫婦、若者のグループ、子供づれ等。アベックはビールビンを持ち飲みながらデートしている。 日本料理屋を発見、"京都"という名前。"居酒屋"の提灯が下がっていた。川べりの屋台にビールを飲みに行く。1人50L(200円)程度。 日本抑留者墓地に墓参りに行った。ロシア人の墓地の奥にあった。途中で花を買い、丁度旧盆にお墓まいりができた。全部で百人以上の墓があった。一人一人ネームプレートが日本語とロシア語で書かれていた。全員で花を置いてきた。慰霊もあった。花とタバコを供えてきた。小田原から来た、清水さん、寺島さんはお寺の和尚さんの兄さん(?)のお墓を発見した。花をささげて丁重に供養していた。 ある人に売春婦より英語で電話があった。「How much?」と聞いたら50ドルとのことであった。 バイカル湖は大きな湖である。船でミニクルーズする。楽団がロシア音楽を奏でる。昼食は湖畔の元インツーリスト・ホテルで食べる。バイカル湖で取れた魚(オムラ)は刺身がうまかった。ビールのつまみに最高であった。湖畔では幾組かの結婚披露宴が行われていた。
特別寄稿−2 檜垣重和 野にあり、ヒトが摘み取り、食用に供した草が、野菜である。野菜は草のどの部分を食用にするかにより、根菜、葉菜、果菜の三種類がある。 人類は生きるために群れをなし、草木のあるところを求めて、地球をうろつき、生活の場を確保した。その生活の場で、その土地の草を採集し、日々の食の糧とした。進化した人類はその知により、野の草を栽培し馴化し野菜に育てた。それは、草木ある地球のあらゆる場所で環境と知恵が人類の食の綾を織りなした。 西アジアで、中央アジアで、インドで、東南アジアで、ヨーロッパで、地中海で、北アメリカで、中央アメリカで、南アメリカで、オーストラリアで、さまよう群れたちに出会いがあり交わりが始まる。食に対する知の交流である。 1万年の食の交流は野菜のグローバル化を推進し、それを食した人間は血と肉をグローバル化している。毎日食しているキャベツやタマネギやレタス、セロリは地中海やヨーロッパが原産、キュウリ、ナス、サトイモはインド、ホウレンソウ、にんじん、エンドウ豆は西アジア・中央アジア、カボチャネ、トウモロコシ、トウガラシは中央アメリカ、トマト、ジャガイモ、カボチャは南アメリカ、ダイコン、ハクサイ、タケノコは東アジア、ササゲやオクラはアフリカが原産である。 グローバルな野菜を食した肉体にはグローバルなDNAが宿り、グローバルなDNAは人類の平和や幸福をグローバルに考える源となる。しかし、世界にはまだまだ限られた野菜しか食べられない多くの国民や、豊かでも偏食する国民がいるために、ローカルな肉体にローカルな頭脳が宿る結果となり、世界の苦悩の原因となっている。 緑黄色野菜を中心に色彩豊かなグローバルな野菜には人間の細胞を活性化させる各種ビタミン、無機質、植物繊維を含み、健康な肉体と頭脳を育ててくれる。 ・ホウレンソウはルテインを含み皮膚ガン、大腸ガンを予防します。 ・セロリはアビオイルを含み抗ガン作用に加え食欲推進、精神安定、更年期障害軽減に効果があります。 ・コマツナはクロロフィルを含み抗酸化作用、貧血の予防改善に有効です。 ・レタスはラクッコヒコリンを含み神経鎮静、精神安定に役立ちます。 ・キャベツはインドールを含み発ガン物質の毒性を消失させます。 ・チンゲンサイはビタミンA、B群、Cを含み風邪の予防に有効です。 ・アオジソはプリルアルデヒドを含み防腐作用があり、食中毒を防止します。 ・パセリは鉄分を含み貧血予防に効果的です。 ・シュンギクはカロチンを含み夜盲症や肌荒れに効果的です。 ・アシタバはインクエルチトリンを含み毛細血管を強くする働きがあります。 ・ダイコンはメチルメルカブタンやイソチオシアネートを含み抗酸化作用によりガン予防に効果があります。 ・アスパラガスはニオイ成分イオウ化合物を含み肝臓、腎臓を守り血栓を予防します。 ・タマネギは硫化アリルを含み消化液の分泌を助け新陳代謝を増進します。 ・ニンジンはベータカロチンを含み細胞を攻撃する活性酸素の毒性を消す抗酸化物質となる。 ・ネギはイオウ分を含み神経を鎮静する作用があります。 ・カブはジアスターゼを含み炭水化物の消化酵素となります。 ・モヤシはビタミンB2を含み脂肪の代謝促進の効果があります。 ・アカピーマンはカロチノイドを含み免疫力を強化させます。 ・ブロッコリーはスルフォラフェインを含み細胞内に発ガン物質が侵入するのを防ぎます。 ・オクラはカロチンを含み粘膜の強化や生活習慣病の予防に役立ちます。 ・ナスはナスニンを含みガンを抑制する効果があります。 ・トマトはリコピンを含みガンと心臓病の予防に役立ちます。 ・カボチャはベータカロチンを含み肺ガン、食道ガンの発生を抑える効果があります。 ・キュウリはカリウムを含み利尿作用を促進する作用があります。 人間は精神と肉体によりその生命活動を行っている。生命の活力は季節がはぐくみ、巡り来る季節は精神に希望を、肉体に活力を与えてくれる。 この活力の源が旬の野菜である。 ・春にはミツバ、ジャガイモ、タマネギ、キャベツなどが旬となり、 ・夏にはイチゴ、トマト、ナス、キュウリ、トウガラシ、ピーマンなど、 ・秋にはダイコン、サトイモ、サツマイモ、レンコンなど ・冬にはハクサイ、ニンジン、ネギ、ゴボウ、ホウレンソウなどが旬となる。 毎日グローバルな旬の野菜を食べて身も心もヘルシーでグローバルになってください。そうすれば、あなたの体に喜びあふれる精神と肉体が宿ります。 |
付録
私の好きな海外エンターテイメント作家2003年2月28日 20:01
手賀沼通信読者の皆様梅の花もほころび、寒かった冬もやっと終わりに近づいてきたのではないでしょうか。 でも寒い冬は外出を控えるためじっくり本を読むのに絶好の季節ですね。私の場合秋から冬にかけては仕事のお呼びがほとんどかからないため、まとめて乱読を楽しんでいます。 小説を読むなら面白くなくてはというのが私の持論です。司馬遼太郎や池波正太郎なども大好きな作家ですが、今日はスリルとサスペンスに満ちた海外のエンターテインメント作家のベストスリーをご紹介しましょう。例によって独断と偏見で選んだ3人です。 1.シドニイ・シェルダン 「真夜中の向こう側」や「ゲームの達人」などで有名な世界最大のベストセラー作家です。必ず女性が主人公になって大活躍するのがこの作家の作品の特徴です。私がこの作家と出会ったのは20数年前になります。そのとき翻訳されていたのを読んで、あとは新作が出るのを待ちかねて翻訳を待たず読みました。大変読みやすい英語ですので高校英語程度の私の英語力でも読みこなせました。最近ではアカデミー出版から「超訳」シリーズが出ていますのでお読みになった方も多いのではないでしょうか。 2.ケン・フォレット 大分昔に映画化されたスパイ小説「針の眼」で有名になりました。この作家の特徴は世界各国が舞台になり、時代も中世から現代までと幅広いことです。ソ連のアフガン侵攻が背景になった小説やイランのアメリカ人の人質事件を取り上げたドキュメンタリー風の作品もあります。シドニイ・シェルダン程ではありませんが、英語で読んでもそんなに難しくはありません。 シドニイ・シェルダンもケン・フォレットもアメリカに住んでいるイギリス人のようです。 3.ジョン・グリシャム 最近世界で最も多く読まれており最も人気のあるアメリカの作家です。デビュー作「評決のとき」が1989年出版ですから上の二人に比べると若い作家です。特徴は、小説を書き始める前に、ミシシッピ大学ロースクールを出て約10年間弁護士として活躍した実績があるため、全ての作品がその豊富な知識と経験をもとした法廷ミステリともリーガルミステリとも言われるジャンルに属していることです。弁護士、地方検事、判事、FBI、殺し屋、マスコミなどが登場し、読者をはらはらどきどきさせます。 私はこの冬ジョン・グリシャムにすっかりはまってしまい、図書館で彼の翻訳本を全部借りて読みふけりました。睡眠不足になっています。なおトム・クルーズ主演「ザ・ファーム」など、ほとんどの作品が映画化されています。 |